タイトル

 ■第1話 星の輝きを持つ者■ 
 ■放送日 2001.4.1■ 
 ■登場人物■ 

 ・コメットさん (初登場)
 ・王さま    (初登場)
 ・王妃さま   (初登場)
 ・ヒゲノシタ  (初登場)
 ・ラバボー   (初登場)
 ・メテオさん  (初登場)
 ・プラネット王子(初登場)
 ・ツヨシ    (初登場)
 ・ネネ     (初登場)
 ・沙也加ママ  (初登場)
 ・志保先生   (初登場)

 ■ストーリー■ 

 オープニング

 宇宙に浮かぶトライアングル星雲。
その中で一際目立つのは、タンバリン星国、ハモニカ星国、カスタネット星国の3つの星。
タンバリン星国では今日、それぞれの星国からたくさんの人々が集まって星空舞踏会が開催されていた。

 誰もいないヒッソリとした廊下を、一人の女の子が走っていく。
すれ違いざま、少女と肩をぶつけた男性が宝石のように輝く石をその場に落とすが、気がつかないまま走り去ってしまう。
何やらとても慌てた彼の様子に、少女は一瞬気をとられる。
その時、廊下の奥からハモニカ星国の王女コメットを探す声が響く。


 Aパート

 タンバリン星国のお城のテラスに、コメットさんが顔を出す。
退屈なパーティーをコッソリ抜け出して、こんな場所でも趣味の星遊びを開始。
そこへいなくなった彼女を探していた、ハモニカ星国侍従長ヒゲノシタが登場。
星国の王女としての自覚の足りなさ、タンバリン星国の王子のお妃候補を選ぶ今日の舞踏会の重要性をたしなめる。
タンバリン星国王子のお妃候補が、ハモニカ星国のコメット王女とカスタネット星国のメテオ王女、二人の中から選ばれる大事な日なのだ。
しかしコメットさんは聞く耳を持たず、いま気になるのは着せられているドレスの窮屈さ。

 ヒゲノシタがコメットさんを連れて会場に戻ると、ちょっとした騒ぎが起きていた。
タンバリン星国の王子が星雲の外へ逃げ出してしまい、行方不明になったというのだ。
驚くメテオさんや騒然となる会場とは対照的に、パーティーの中止を喜ぶのはコメットさん。
嬉しそうに駆け出すと、テラスから飛び下りて星力で宇宙を滑走。
両親やヒゲノシタより一足先にハモニカ星国へ帰ってしまう。

 その後、ハモニカ星国では王様と王妃さまを交えて今後の対策が検討され、コメットさんに王子さまの捜索をしてもらうことが決定する。
王女自らが動くことで、王子さまのお妃選びに有利になるとの狙いがあってのことだ。
当の本人のコメットさんは乗り気がしないものの、行き先が地球と知ってからはコロっと態度を変え、即座に地球行きを決定する。
母親である王妃さまがかつて行ったことのある楽しい星の思い出を、コメットさんは幼い頃に聞かされて地球に対しての憧れを、ずっと抱いていたのだった。

 その日のうちに星のトレインに乗り込み、コメットさんはハモニカ星国を後にした。
王子さまの手がかりは、瞳に輝きを宿すものということだけ。
手荷物は出発前に王妃さまから貰ったメモリーボールと、ヒゲノシタに貰ったティンクルスター。
そして輝き探しに役に立つというラバボーだけをお供に、ハモニカ星国の王女のコメットさんは地球へと旅立っていった。


 Bパート

 寝静まった早朝の街。
まだ太陽も顔を出さない頃に、星のトレインは地球に到着。
線路づたいにしばらく走り、ついた先は神奈川県鎌倉駅のプラットホーム。
コメットさんとラバボーを降ろした後、トレインは星国へと帰っていった。
無人の改札を跨いで外へ出て、夜明けを待って時計台の下のスペースでしばらく眠ることに。

 目が覚めたら、すっかり辺りはもうお昼。
場所が場所だけに寝ていたことを掃除のおばさんに怒られて、コメットさんはショボン。
落ち込んでばかりもいられないので、さっそく輝き探しを開始。
初めて見る地球の街は、コメットさんにとって楽しくて珍しいものでいっぱい。
周囲をキョロキョロ見回しているうちに、いつの間にかラバボーとはぐれてしまう。

 ラバボーを探して歩いていたコメットさんは、保育園の前で双子の子供と出会った。
コメットさんが困っているとみるや、その二人は助けると言ってくれる。

 その頃、ラバボーもいなくなったコメットさんを探して街の中をピョンピョンと跳ねていた。
彼にとって地球の街は、あまり気分のよくないものでいっぱいの様子。

 保育園では、園児に混ざってボールで遊ぶコメットさんの姿。
先ほどの双子ツヨシくんとネネちゃんは、少し変わったこのお姉さんのことが好きになっていた。
コメットさんがポーンと蹴ったボールが、運悪く教室から顔を出した園児の先生に直撃。
怒られて保育園を追い出されてしまう。
コメットさんは再びションボリ。
トボトボと立ち去ったそのほんの少し後、ラバボーも保育園にやってきた。
どうやら輝きはこの辺りから感じるらしい。

 商店街に戻ったコメットさんの前を、ハンバーガーを手にした学生たちが通り過ぎていく。
そういえば、ここへ来て何も食べていない。
空腹を感じたコメットさんは、ハンバーガーショップでチーズバーガーのセットを注文する。
が、お金を持っているはずもなく、貰えたのはスマイルだけ。
お礼を言って店を後にするが、笑顔でお腹はふくらまない。

 次にコメットさんが入ったのはスーパー。
食料品売り場の漬け物売り場で、試食コーナーが開かれていた。
タダで食べていいとの言葉に、大喜びのコメットさん。
おばさん達の間を強引に割って入り、両手いっぱいにタクアンをすくう。
しかし常識外れのその行為が許されるはずもなく、コメットさんはまた食べ損なってしまう。

 困り果てたコメットさんは、いよいよ星力に頼ることにする。
お腹いっぱいにと祈った願いに、出て来たのはメロンパン一つだけ。
どうやら、星力が足りなかったようだ。
ガッカリしたコメットさんは、トボトボと駅の方へ戻っていった。

 公園のベンチに座りながら、思い描いていた地球の生活の現実とのギャップに落ち込んでいるコメットさん。
そこへ突然の夕立ち。
星さえ見えないこの状況に、コメットさんの心はますます悲しみでいっぱいになっていく。
泊まるところもない、お腹もすき、星力もなく、ラバボーともはぐれ、今は星さえ見ることが出来ない。

 降り続く雨の中を1時間たっても、2時間たっても、コメットさんはその場から動こうとはしなかった。
そんなコメットさんの姿を、昼間の保育園で出会った双子のツヨシくんとネネちゃんが見つける。
二人はお出迎えのクルマに乗って、たまたま駅の方に用事のあったママと一緒にここへ来たのだった。
子供たちの声で、雨の中を傘もささず泣いている女の子の姿にママも気がつく。

 いよいよ心もお腹もすききったコメットさんは、泣きながら先程だしたメロンパンにかぶりつく。
そんなところへ、ママが声をかけた。
コメットさんも昼間に逢った双子の存在に気がつく。
そこへようやく、ラバボーがコメットさんを発見。
どうやら彼は、輝きを追い掛けているうちにここへ来たようだが…。


 ■ポイント■ 

 ・廊下でコメットさんと肩をぶつけ、メモリーストーン落としたことに気付かないまま走り去るプラネット王子
 ・逃げた王子を探しに、星のトレインで地球を訪れるコメットさんとラバボー
 ・メモリーボール、ティンクルスター、ティンクルバトンが初登場
 ・志保先生にボールをぶつけるコメットさん
 ・一部で何かとネタにされている、メロンパンを食べる場面
 ・ツヨシ、ネネ、沙也加ママとの出会い

 ■星力■ 

 ・ドレスからいつもの星国スタイルヘ、服をパっと着替える ( コメットさん)
 ・靴に力を集めて噴射、宇宙をスケートのように滑走 (コメットさん)
 ・星のトレインを呼び出す (コメットさん)
 ・メロンパンを出す (コメットさん)

 ■時間の流れ■ 

 この回は、午後(推測)→翌日午後6時3分までの流れとなる。
このエピソードでは、コメットが地球に来てまだ12時間ほどしか経過していない。

 季節を表すものは、なんといっても満開の桜。
このことから、コメットさんが地球に到着した時期はおそらく3月下旬から4月上旬辺りだと思われる。
番組放映時期とリンクしていると考えた場合、2001年4月1日と仮定することもできる。
しかし、その放送当日は日曜日。
ツヨシとネネが保育園に通っていたことを考えると、4月1日の出来事とは考えにくい。
さらに次回第2話のエピソードでの話になるが、この翌日は保育園がお休みの日となっている。
以上のことから推測すると、コメットさんが地球に来たのは2001年3月30日金曜日だったと考えることができるのだ。

 タンバリン星国での舞踏会は、おそらく地球時間で言うお昼から午後3時頃までの間と予想。
その後のハモニカ星国の閣議は夕食前に開かれており、コメットさんも夕食の前には地球行きを決意している。
しばしの別れの前に家族でディナーを楽しみ、その後、夜遅くに星のトレインで地球へ向けて出発したのではないだろうか。
星のトレイン車内で一晩過ごし、翌日の夜明け前に地球に到着。
コメットさんが目覚めて活動を開始したのは、午前11時55分。
この日はツヨシとネネが保育園に通っていたので平日、翌日は保育園が休みとなっていることから、金曜日と推測することができる。
夕方、午後4時7分から鎌倉市一帯に突然の雨。
番組終了時の最終的な時刻は、午後6時3分と番組中の時計台で確認できる。


 ■気象の流れ■ 

 星国に天気の変化は確認できない。
地球到着時は快晴。
夕方、午後4時7分から雨が降り始め、以降は番組終了となる午後6時3分の時点になってもやむことはなかった。

 ■管理人の感想■ 

 この回は、コメットさん☆を語る上で外せない重要な、それでいて名エピソードの一つだ。

 トライアングル星雲からそれぞれの星国の暮らしなど、地球と異なる建造物の構造や惑星の概念がおもしろい。
かと思えばイスやベッドなどの家具は基本的に地球のものと大差なく、どちらもそう変わらない人種なのだ認識させてくれる。

 Aパートは、周囲は知った大人ばかりだからか、幼さの目立つコメットさんの様子が楽しめる。
わがままや甘えやおねだりなど、地球での生活よりも感情を素直に出していると思う。
わたしはこの一話を観たのがかなり後の方だったので、とくに印象に残る場面となった。
ラバボーはこのエピソードでコメットさんと初対面であり、お互いの絆はまだまだ薄い。
メテオさんに蹴り飛ばされたりヒゲノシタに投げ付けられたりと、今後の彼の扱いはこの時点から予感させられる。

 Bパートで、舞台は地球へと移る。
最初は憧れや期待で溢れていたコメットさんの輝きが、現実とのギャップにどんどん失われていくのは悲しいながらも名場面。
決定的だったのは、雨が降り出して星の輝きを感じることが出来なくなったことだと思う。
星遊びを趣味とまでしていたコメットさんのこと、それまでは毎日のように星達と接していたであろうことが感じとれる。
しかも星国ではお城のすぐ外が宇宙空間、星を見ない日は一日もなかったはずなのだ。
それほど今までの生活では星と密接にある暮らしだったのだが、それが地球では星との距離も遠く、厚い大気が抵抗になってその輝きも弱まってしまい、そして雨が降れば完全に消えてしまう。

 コメットさんが星を見たいと願っても見ることが出来なかったのは、この時が初めてだったのかもしれない。
それまで密接に感じていた星達との絆、それを失ったことが分かって初めて、コメットさんは地球へ来たことを現実の視点から捕らえることになったのではないだろうか。
今まで抱いていた少女っぽい憧れや理想だけなく、見知らぬ星で暮らすことへの不安や苦労、そういったものをリアルに感じ取ってしまい、雨の中で2時間も動けなくなったような気がする。
とっておいたメロンパンをここで食べる気になったのも、お腹もさることながら、心の飢えを強く感じたからだと思う。
お腹を膨らませることでも寂しさは、少しでも緩和するものだ。

 この後、コメットさんとツヨシネネの再会があるのは心からホっと出来るシーンになっている。


 ■プロローグナレーション■ 

 なし。

 ■各セリフ■ 
  タンバリン星国お城のテラス。 

 ヒゲノシタ 
「今や、このトライアングル星雲において頂点にあるのは、タンバリン星国、かたやカスタネット星国、そして我がハモニカ星国。
 本日、この3つの星国の未来を担う、ヒメさま王子さまが一同に会すダンスパーティーでございますぞ。
 初のお目見えでございますが、ヒメさまがタンバリン星国の王子さまと結ばれれば、我がハモニカ星国も安泰。
 いやいやいや、トライアングル星雲全体の未来も…。」
 コメットさん  「ヒゲノシタ。このドレス脱いでもいいかな?きつくて。」
 ヒゲノシタ  「ヒメさまぁ…。」
 コメットさん  「なに?」
 ヒゲノシタ  「あぁ、嘆かわしい…。」
   
  パーティー会場。 
 女性A  「カスタネット星国のメテオ王女よ。」
 女性B  「あの方が?さすが、そそうとしてお綺麗な方ね。」
 女性A  「ハモニカ星国の王女と、あの方。
 タンバリン星国の王子さまは、どちらを気に入られるのかしら。」
 メテオさん  「みなさん、ご機嫌うるわしゅう…。
 あら、タンバリン星国の王子さまはまだかしら?」
 ラバボー  「だから大変だボ。」
 メテオさん  「ん…?キャァァッ!!」
 ラバボー  「わぁぁ〜!」
 メテオさん  「なに今の!?なに今の!?なに今の!?」
   
  同会場。 
 王妃さま  「どうしました?」
 ラバボー  「で、ですから大変ですボ!
 行方不明になられたんですボ!」
 ヒゲノシタ  「もう心配はいらん。
 ヒメさまは、この通りわしが発見した。」
 コメットさん  「お母さま、まだ終わらないのかな?退屈。」
 ヒゲノシタ  「ヒメさま!」
 ラバボー  「違うんだボ!
 タンバリン星国の王子さまが、行方不明になられたんだボ!」
 騒然となる会場内の人々  「えっ!王子さまが行方不明!?」
 ヒゲノシタ  「このパーティーの主役…。」
 王妃さま  「本当ですか、ラバボー?」
 ラバボー  「星雲の外へ逃げちゃったって、話ですボ。」
 コメットさん  「気持ちはわかる。」
 ヒゲノシタ  「ヒメさま!」
 コメットさん  「だって、大人たちが勝手に…まてよ。
 じゃあこのパーティーは中止ってことね?やったぁ!」
   
  ハモニカ星国、コメットさんの部屋 
 ヒゲノシタがコメットさんに王子さまを探しにいくよう説得中。
 コメットさん  「じゃあ、ヒゲノシタが行って。」
 ヒゲノシタ  「わしが行ってどうするんですか…。」
 コメットさん  「だって。逢ったこともない人を、好きになったりなんてできないもの。」
 ヒゲノシタ  「あぁ、たしかに…。
 いくら閣議で決まったこととはいえ、顔も知らぬ人のために、わざわざ遠い星まで行かせるのも、このじいにも出来ません。
 ましてや地球などという辺境の星になど、とてもとても…ふう。」
 コメットさん  「待って。どこ行くっていったの?」
 ヒゲノシタ  「地球ですが?」
 コメットさん  「地球?」
 ヒゲノシタ  「まぁ、いたしかたありません。」
 コメットさん  「わたし行く!探しに行く!すぐ行く!」
   
  コメットさんの過去の回想。
 王妃さま  「これはね、わたしが少女時代に遊びにいった地球という星の思い出よ。
 とてもステキなことが、たくさんあったの。」
 コメットさん  「ステキなこと?」
 王妃さま  「ある人のおうちにお世話になって、いろんな人と出会って、泣いたり、笑ったり、恋をしたり…。」
 コメットさん  「恋?」
 王妃さま  「ふふ。お父様には内緒よ。
 とにかく、いろいろなステキなことに出会ったの。」
   
  ハモニカ星国、プラットホーム。
 コメットさん  「じゃっ。」
 王さま  「じゃって、そんなあっさりと…。」
 コメットさん  「だって涙なんか流したりしたら、お父様も泣いちゃうでしょ。」
 王さま  「シクシク…。」
 コメットさん  「あぁ、お父様…。」
 王妃さま  「コメット。」
 コメットさん  「はい?」
 王妃さま  「困ったことがあったら、空を見上げるのよ。
 いつでもあなたを見守っていますよ、星達が。
 ほら…。」
 コメットさん  「はい。」
   
  同プラットホーム。
 ヒゲノシタ  「いま現在、タンバリン星国の王子さまの情報は何一つわかっておりません。
 名前すら公表されていないのです。
 ただわかっているのは、瞳に輝きを宿すものということだけ。」
   
  同プラットホーム。
 コメットさん  「あ!汽車が出るから、説明はもういいわ。またね!」
 王さま  「あっ、コメット…。」
 王妃さま  「身体には気をつけて。」
 ラバボー  「またねだボー。」
 ヒゲノシタ  「何をしておる!おまえも行くのじゃ!!」
 ラバボー  「そうだった!」
   
  朝、藤吉家前。
 ネネちゃん  「ツヨシくん、見た?」
 ツヨシくん  「ツヨシくん、見てない。」
 ネネちゃん  「ネネちゃん、見た!」
 ツヨシくん  「ネネちゃん、見た?」
 ネネちゃん  「お空にピカっと見た!」
 ツヨシくん  「お星様だ!」
 ネネちゃん  「違うもん!お空をピュ〜ンっていったの。」
 沙也加ママ  「ほらほら、早く乗ってくださいな。遅刻しちゃうわよ〜。」
 ツヨシくん  「ツヨシくん、はーい!」
 ネネちゃん  「ネネちゃん、はーい!」
 沙也加ママ  「さあ、乗って。」
 ツヨシくん&ネネちゃん  「はーい!」
   
  午前11時55分 駅近くの時計台の下。
 コメットさん  「朝?んん〜…。おはようございます。」
 外国人観光客  「・・・・・。」
 コメットさん  「あれ?汽車の中で憶えた言葉が通じない。」
 外国人観光客  「オッハヨーゴザイマースデス。」
 ラバボー  「アクセントが違うんだボ。」
 コメットさん  「そっか。」
 掃除のおばさん  「コラ〜!そんなとこで寝てちゃだめ!」
 コメットさん  「ここって、寝てちゃいけないの?」
 掃除のおばさん  「なに人生投げてんの。まだまだこれからでしょ。」
   
  お昼すぎ 保育園の前
 いなくなったラバボーを探してコメットさんが歩いている。 
 コメットさん  「ラバボー?違うか…。困ったなぁ。」
 ツヨシくん  「コマッタさんだって。」
 ネネちゃん  「コマッタさんって言った。」
 コメットさん  「コメットです。あ…。オッハヨーゴザイマスデス。」
 ツヨシくん  「外国人か?」
 ネネちゃん  「違うもん。他所の国の人。」
 コメットさん  「そうです。わたしはハモニカ星国から来ました。」
 ツヨシくん  「困った人。ツヨシくん助ける!」
 ネネちゃん  「ネネちゃんも助ける!」
 コメットさん  「助けてくれるの?」
 ツヨシくん  「ママが、コマッタさんは助けてあげなさいって。」
 ネネちゃん  「ママは助ける人なの。」
 コメットさん  「へぇ〜…。でも大丈夫。そんなには困ってないから。」
 園児  「ボール、ボール!」
 コメットさん  「これ、どうやって遊ぶのかな?」
   
  保育園の中 
 コメットさんが園児の中に混ざってボールで遊んでいる。 
 ツヨシくん  「おもしろいお姉ちゃんだ。」
 ネネちゃん  「だね。」
 ツヨシくん  「ツヨシくん、好き。」
 ネネちゃん  「ネネちゃんのが、もっと好き。」
   
  保育園の中 
 コメットさんが蹴ったボールが、先生の顔面に直撃。 
 志保先生  「ううぅ…。いいのもらっちゃったぁ…。
 う…あなた、どなた?」
 コメットさん  「コメットです。」
 志保先生  「コメット?」
 ツヨシくん  「他所の国の人だって。」
 ネネちゃん  「だって。」
 志保先生  「ここは、あなたのような大きな子が来るところじゃないのよ。」
 コメットさん  「は、はい…。」
 志保先生  「早く出て行ってくださいね。
 みんなは中に入って。お昼寝の時間でーす。」
 園児たち  「はーい!」
 コメットさん  「楽しかった。また今度助けてね。」
 ツヨシくん  「また今度。」
 ネネちゃん  「今度ね。」
 コメットさん  「失敗…。」
   
  商店街の裏路地 
 ハンバーガーも漬け物も食べ損なったコメットさん。 
 コメットさん  「しょうがないけど、星力に頼るか。
 おなかいっぱいになれますように。
 これだけ?星力、ためとくんだった…。」
   
  再び駅の時計台 
 近くのベンチにコメットさんがポツンと座っている。 
 コメットさん  「今晩、泊まるところもないんだ。どうしよう。
 本格的にわたし、コマッタさんだ。
 大丈夫。星たちが、わたしの力になってくれるもん。
 星さえ出れば…えっ?」
   
  そこへ突然の雨。 
 コメットさん  「このままじゃ、ステキな思い出なんて作れそうにない。
 お母さま…。」
   
  ハモニカ星国
 コメットさんの身を案じて、王さまとヒゲノシタが不安そうにしている。 
 王妃さま  「大丈夫、コメットはきっと乗り越えます。
 星の子たち、今はその輝きの届かないところにいるわね。
 でも、輝きは星だけじゃないわ。
 希望という名の輝きは、いつだって、どこにだってあるの。」
   
  雨の駅。
 近くの路上に藤吉家のビートルが停車。 
 沙也加ママ  「すぐ戻るから、待っててね。」
 ツヨシくん&ネネちゃん  「あっ!」
 ツヨシくん  「コマッタさんだ!」
 ネネちゃん  「コマッタさんがいるよ!」
 沙也加ママ  「コマッタさん?」
   
  泣きながらメロンパンにかぶりつくコメットさん。 
 沙也加ママ  「どうかしたの?」
 コメットさん  「あっ。」
 ツヨシくん  「コマッタさん?」
 ネネちゃん  「かなりコマッタさん?」
 ラバボー  「ヒメさま?
 ヒメさまも、輝きを発見したのかボ?」
   
 ■エピローグナレーション■ 

 なし。

 ■次回予告■ 
  コメットさん&ラバボー 
 コメットさん  「はぁ…。地球に来られたのはいいけど、これからどうなるの?」
 ラバボー  「ヒメさま、心配いらないボ。ボーがついてるボ。」
 コメットさん  「あら?メテオさんだ。」
 ラバボー  「ボーを蹴飛ばした人だボ。」
 コメットさん  「メテオさんは、どうして地球に来たのかな?」
 ラバボー  「王子さま捜しだボ。ヒメさま、早く早く!
 先に王子さまを見つけるんだボ!」
 コメットさん  「次回、コメットさん☆『新しい家』。
 キラっとお楽しみ。」
 ラバボー  「輝き、また見つけるボ。」
     
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第2話 新しい家

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